3年以上前に投稿された記事です。

iCloudのフォトストリームによって、Mac/iPhone/iPad間の写真のやりとりが非常に楽になりました。なんせ[撮るだけ]です。これ以上のシンプルさはありません。しかし、なかなかの曲者でもあります。仕様が若干掴みにくかったりもするかも知れません。今回は、フォトストリームの仕様を詳しくおさらいすることで、Appleがこの機能で何を目指しているのか、少し考察してみました。

フォトストリームの基本仕様

まず、フォトストリームの機能を簡単におさらいしてみます。

iPhone/iPadのカメラロールの画像が自動的にiCloudにあがる→瞬時に全てのデバイスから閲覧可能

iPhone/iPadのカメラロールに保存された直近1000枚の画像がiCloudに30日間保存され、それが全てのデバイスに[プッシュ送信]されます。ここで誤解しやすいポイントが2つ。

1 これは同期じゃない!つまり各デバイス間の画像ファイルを同じ状態に保つためのものじゃない!

見出しそのままですが、要するに、各デバイスに自動的にダウンロードして保存するという[同期]ではありません。ですので、iPhoneの画像を削除してもiCloudおよび他デバイスで削除されるわけではありません。Wi-Fi環境に入った時にiCloudにアップロードされますが、一度あがったものは規定(日)数残り続け、それがキャッシュという形で各デバイスに保存されるので、オフラインでも閲覧可能です。またそこからカメラロールやMacに任意の画像をダウンロードすることもできます。

端的に言うと、みなさんが夜な夜な[アレな画像]を[アレなWebサイト]で閲覧して、気に入った()ものをご自分のMacに[ダウンロード]する。します。しますね?そのとき[アレなWebサイト]で[アレな画像]の一覧を見てる段階では、Macに画像ファイルという形で保存されているわけではありませんね。(キャッシュという形でMacのどっかに保存されてはいますが)それと同じことだと言えます。

2 さらにiCloudの(無料なら5GBの)ストレージ容量も食わない!

iCloud 5GBってしょぼくね?ってお思いかも知れません。でもそれは大いなる誤解です。iCloudは単なるオンラインストレージではありません!そう、Jobsクオリティなのです。下記の記事に大変詳しく解説がありますので、まずは誤解をときましょう。

参考:「 iCloud ってさあ、無料とか言いながら容量がたったの 5GB でしょ?少なすぎて使えねぇよ!」 →「いえ。余裕ですし、誤解です。」を解説します。 | @CDiP

信じがたいことに、このフォトストリームに保存される画像の容量は、このそれぞれのユーザーに割り当てられた(無料なら)5GBとは別に直近1000枚を30日間保存してくれるのです。

さて、上記から言えることは

  • デバイス間で共有するために(初期設定以外に)何かをする必要がない
  • 容量の心配をする必要がない

の2点となりますね。つまりは、[ユーザーが何か考えたり心配したりする必要は一切ない]ということです。どのデバイスで撮ったとか、何も考えなくてよい、容量の心配も要りません。これは実に画期的なことであり、今のところ世界で唯一と言えるでしょう。

フォトストリームはあなたの[普段]を快適にする – フォトストリームをどう捉えるべきか

30日間経つと、自動的に消去される仕様になっています。これはつまり、あくまで一時的なものであり、恒久的に保存するためのものではない、ということですね。

保存するには、月に1度ほど【iPhoto】なりに全てをダウンロードして保存する必要があります。逆を言えば、フォトストリーム自体は、何もいじる必要がないのです。自動的に古いものを消去してくれるわけですから、[フォトストリームの容量がいっぱいになったので保存できませんでした。消してください]なんて煩わしいアラートなんて出るわけもないということです。

ここでひとつ考察。30日以上前の画像を使用するには、やはりどっかのストレージに保存するという作業が必要になります。しかし、デバイス間で画像を使いまわしたいシーンってどんな時だと思いますか?きっとこんな時じゃないでしょうか

  • iPhone で撮影した写真やスクリーンショットを使ってMacやiPadでブログを書く
  • iPhoneで撮影した写真をその場でMacの大画面でみんなに観せたい
  • iPhoneで撮影した写真をiPad/Macの大画面で編集してからSNSに共有したい

つまり、ほとんどの場合[すぐになんかしたい]場合に限られてくる、ということです。その[すぐに]の猶予が30日間もある、という話です。太っ腹な話じゃないか!

まとめ – あなたの画像体験を劇的に豊かにする、フォトストリーム

要するに、画像を他のデバイスで見たいときってのは、ほとんどの場合[すぐになんかしたい]場合であること、そして、そのなんかする時に[ユーザーは何かをする手間も考える必要も一切ない]ということ、その2点に超特化した仕様であることがわかります。

Appleがフォトストリームで目指すもの、それは普段モバイル端末で画像をなんかする際に生じる[無駄な作業]を一切全て完全に切り捨てること、であると言うことができるのではないでしょうか。

画像を選択して、メールで送信して、受信して…という作業を省略することができれば、[面倒くさいからやめよう]とか[後でね]なんてこともなくなり、必然的にユーザーの画像体験はより豊かなものとなります。

フォトストリームにあがる画像を選択できないことなどを癖のある仕様だとお思いかも知れません。でも選択できるのであれば、それを選択する、という工数が1つ増え、またアップロードをする、という工数も増えます。さらに、[アップロード忘れてたから今はiPadで見れないや]なんてことも生じるでしょう。

この手のことはMac/iPhone/iPadの仕様全てにおいて共通するものです。ユーザーが自分の身体の一部のように、自然に操作できる端末を目指しているということは、このフォトストリームの仕様にも明確に現れていると僕は感じています。

Apple製品の素晴らしさは、[使ってみてはじめて実感できる]ものだと思います。ひとりでも多く、Appleのこだわり、素晴らしさを体験していただきたいという気持ちひとつで、今回も記事を書かせていただきました。それでは。