iPhone X 買います。記念にiPhone Xによって何がどう変わるのか脳内シミュレーションする。

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iPhone X 買います。宣言しておかないと買わないかもしれないので。iPhone X 買います。

さて、僕は今iPhone 6sを使っていますので、iPhone X に換えるとなると2世代 + αのアップグレードとなります。楽しみすぎるので、iPhone Xになることで日常の使い勝手がどう変わるのか、脳内シミュレーションして暇つぶししたいと思います。

ロック解除が快適になるかもしれない

現在のTouch IDによる指紋認証は、ホームボタンを押してそのまま指を乗せているとロックが解除されるので、実質1工程で素早く解除できます。しかし問題は、指がウエッティだと認識されないこと。何度も失敗して結局パスコードを入力するといったことも稀によくある。これがFace IDによる顔認証に置き換わることで、その認証失敗が軽減され、快適になるのではないでしょうか。また、赤外線を使うので暗くても平気だということ。当然、目の前に近づけないと認識されないようなポンコツ仕様ではない模様。

ひとつ気になるのは、顔認証が開始される条件。画面オフのスリープ状態から即認証されるのか、画面タップやボタン押しなどでスリープ解除の工程が必要なのかで随分勝手が変わる気がします。噂によると、画面タップでスリープ解除されるとのことなので、実質画面タップだけでロック解除ができるのかもしれません。

また、現在搭載されている、本体を傾けてスリープ解除の機能がそのまま生かされているなら、iPhoneを持つだけでスリープ解除 > ロック解除できるかもしれません。

もうひとつ気になることは、では置いたままロック解除するにはどういう工程が必要か、ということ。Touch IDなら、置いたまま単にホームボタンを押せばロック解除できますが、Face IDの場合は?

おそらく、「画面タップ > Face ID認証」ということになると思います。上記の「スリープ状態から自動的にFace ID認証」が行われるなら、iPhoneを表向きに置いておくだけでちょいちょいロック解除されることになってしまうので。ということで、スリープ状態のままFace ID認証が開始される可能性は低いと思われます。

いずれにしても、Touch IDよりも自然に、快適にロック解除できるようになることには違いない、と思います。

ついでに、今把握しているFace ID関連情報や、考えられる問題をまとめます。

寝てる時解除されないのか?

目を開けていないと認証できない模様。目開けて寝てる人とか常時白目むいてる人とか心眼使いとかは知りません。

サングラスェ…。

赤外線はサングラスを透過するのでかけたままでも認証できる、とのこと。VRゴーグルとかはどうなんでしょうか。

厚化粧ェ…。

化粧で認証されないとなると、ポンコツ認定しないわけにはいきません。しかしFace IDは単に写真としての見た目で判断しているわけではなく、30,000ものドットを顔に照射して、その立体構造を解析して云々。というわけで問題ないのではなかろうか。

整形ェ…。

整形したら認証できなくなるんじゃないか!ガバガバ乙!と粗探しをしている方。整形後にもう一度Face IDを登録すればいいんじゃなかろうか。

デブェ…。

150kg太ったら認証できなくなるんじゃないか!ガバガバ乙!と粗探しをしている方。同上。

以上まとめると、なんだただのTouch IDの上位互換か。という結論になります。

Face IDの登録が気まずい

たぶんだけど、Face IDの登録時はインカメラに映る自分の顔が終始プレビューされている可能性が高いですが、考えただけで気まずい。いっそ、Face ID登録中の動画を自動で公開するSNSがあれば面白いと思う。

ホーム画面への移動が快適になるかもしれない

ホーム画面へ戻るために、物理ボタンを押すのってなんとなく嫌なんですよねぇ。なんか、理由は知らないがほのかなストレスを感じる。1回押すだけならまだしも、例えばアプリスイッチャービュー(正しい名前かは不明)を表示するには2回押さなければならない。

ちなみにiPadでは4本指でくしゃっと掴むようなジェスチャーするとホーム画面が表示されたり、4本指で上にスワイプするとアプリスイッチャービューが表示されたりするので、ホームボタンを押す回数が減り、快適であります。

iPhone Xでは、画面下から上にスワイプするとホーム画面等が表示できるという噂なので、ちょっと期待しています。

反面、問題もある。それは、物理ボタンでホームに戻るアクションに比べて、上にスワイプでホーム画面に戻るアクションは直感性が低いこと。たとえばウチのカーチャンには物理ボタンを押す方が圧倒的に分かりやすく、操作に困ることも少ないと思う。少数の自称ギークと、ウチのカーチャン的な層と、両方に使いやすいインターフェースの開発が今後期待されます。

充電が快適になる…かどうかは分からない

Photo by Apple.com

充電に関して、これはiPhone 8も同様ですが、大きく2つアップデートされました。

無接点充電

ひとつは、話題の無接点充電。要はiPhone本体に充電ケーブルを差さずとも、充電パッドに乗せると充電ができる、というもの。ぱっと聞きは便利なんですが、実際に自分の日常をイメージすると、あまり旨味はないのかもしれない。というのは、まず充電するタイミングはほぼ寝てる時。そして大抵は枕元において寝ます。なので、枕元の充電パッドにiPhoneを置いて、朝起きたらずれてて充電されてない…。という自体が容易に想像できます。

また、充電しながら使えない、ということ。充電しながら使いたいと思ったら、充電パッドからLightningケーブルを抜いてiPhoneに差す、という工程が必要になる。もしくは、マルチポートのUSB充電器から充電パッド用、直差し用の2本のLightningケーブルを常設するか。あまりスマートともメリットがあるとも思えない。

おそらく、ここにきて無接点充電を搭載した理由は、AirPodsやWatchといった他のAppleデバイスたちをひとつの充電パッドで同時に充電するためではないだろうか。時期AirPodsは無接点充電に対応するという噂もあるし。逆に言えば、これまでiPhoneが無接点充電に対応してこなかったことは、先のような理由で大して旨味がないから、と説明がつく。また、今は充電パッドに載せることが必要だが、将来的に、半径数m以内なら充電が可能、といった範囲充電になるだろうことは想像できるし、その時のための第一歩とも言えるかもしれない。実際、無接点充電が本当に便利だと言えるようになるのは、範囲充電が可能になってからであります。

急速充電

充電に関するもうひとつのアップデートは、急速充電に対応したこと。既にiPad Proにて実装済みですが、iPhone Xを含む今回リリースのiPhone3機種もこの急速充電に対応。やったーおいしーい!と思いますが、実際はApple純正の29W USB-C充電器とLightning – USB-Cケーブルが必要。いずれも別売りでしかも高額。USB-Cについては今は黎明期なので、まぁ仕方のないところでもあります。

充電器に関してはMacBook同梱物と同じものなので、持ってる方はそのまま使える。またAnkerの30W USB PD充電器で代替できる可能性がありますが、未検証。ケーブルについてはLightning – USB-Cは今のところAnkerからはリリースされていない。他のメーカーのものはありますが、個人的にはAnkerのリリースを待とうかと。

片手操作が厳しそう

画面のアスペクト比が、これまでの16:9から、昨今のトレンドの18:9(2:1)を通り越してなんと 約19.5:9(約2.165:1)という超縦長になりました。縦が、横の実に2倍以上!横幅の実サイズはほとんど変わっていませんが、縦が異様に延びた格好。つまり、画面上部のボタンなんかは、親指片手打ち派の方にはかなり厳しいのではないでしょうか。いくら手の大きいアメリカ人の方でも難しそうだけど。上部のボタンはもう一方の手の親指で、という図が絵に浮かびます。

実際、世界で最もスタンダードな操作方法で、どれなんでしょう。やはり片手で持ってもう片手の人差し指で操作するやつでしょうか。

画像や動画をFit表示した時、画面を持て余しがちな予感

2017年現在、画像や動画などのコンテンツのスタンダードなアスペクト比は16:9(または4:3)といったところですが、前述のとおりiPhone Xは約2.165:1。16:9の横長の画像を、iPhone Xの縦画面にFit(Cropせず全体が見えるように)表示した時、画面のほとんどが余白になる。逆にFill表示(画面全体にコンテンツが表示されるよう拡大・Cropして表示)すると、何がなんだかわからないくらい拡大され、大部分が切り抜かれてほんの一部しか表示されない。

今後スマートフォンは画面の縦長化が進み、2:1あたりがスタンダードになると予想しますが、4:3(12:9)を維持しているiPadは正解だと思う。4:3だと縦でも横でもある程度高い視認性があり、縦長画面との差別化もできるので、ぜひこのまま変わらないで欲しい。

iPhone X非対応サイトやアプリに悩まされるかもしれない

Photo by Apple.com

iPhone Xの切り欠き部分に対応していないサイトやアプリに悩まされることがあるかもしれない。

想像するに、Auto Layoutで作られたアプリは切り欠き部分や角丸部分に文字やボタンがかぶらないように自動的に余白等が調整されるものと思いますが、そうでないアプリもあるかもしれない。

また、Webサイトにおいては、iPhone Xの横向きモード時に対応する仕組みが実装されるとのことだが、まぁしばらくの間は横向きモードで切り欠きに文字かぶって読めねーよ!とかボタンが角丸に隠れて押せねーよ!っていうサイトもちょいちょいあると思われます。Webサイトは、iOSアプリとは違い、定められたフレームワークがあるわけではなく、もちろんAppleが開発している技術でもなく、制作者が好き勝手に作ってるだけなので、iOSアプリより問題が生じる可能性は高いかと。

そもそもiPhone Xほどの縦長画面を横向きにしてサイトを観ることが快適だとはあまり思えませんが。

ミラーレス一眼とか要らなくなるかもしれない

詳しく把握しているわけではありませんが、とにかくカメラがヤバいらしい。P3色域その他iPhoneの能力を最大限に活かした美しさに加え、背景のぼかしがきれいに表現されるとなると、もはやエントリーモデルのミラーレス一眼では敵わないかもしれない。

おわりに

といったわけで以上です。まだまだ未知数なiPhone Xですが、使ってみなければいいも悪いも分からないし、なによりも、仕事柄、常に新しい技術に触れ、アンテナ強度を高めておくためにも、僕にiPhone Xを買わない理由はないのであります。買ったらレビューします。それでは。