どれ買っていいか迷ったら!仕様で選ぶBluetoothスピーカー・イヤフォン・ヘッドフォン

2018年8月13日

Appleのイヤフォンジャック廃止以降急激にニーズが増していると思われる、Bluetoothスピーカー、イヤフォン、ヘッドフォン、どれを選んでいいか分からん!とお思いの方へ。今回はBluetoothや防水の規格など、製品の仕様に焦点をあててみました。Bluetoothデバイス選びの参考のひとつにどうぞ。

まずはBluetoothの規格の話。個人的には「コーデック」と「マルチポイント」に注目すべきだと思ってます。

Bluetoothのコーデック

ここでいうコーデックとは、ワイヤレスで音を転送する際の圧縮の規格のことを指します。で、このコーデックにはいくつかの種類があって、これによって音質や遅延(レイテンシー)に影響があります。

また、音声転送側、受信側両方とも同じコーデックに対応している必要があり、どちらかが非対応の場合は下位のコーデックが使用されます。

SBC(Subband Codec)
すべてのBluetoothデバイスが対応する、標準のコーデック。もっとも音質が低く、遅延が大きい。
AAC(Advanced Audio Codec)
高音質で低遅延。個人的に、SBCとAACの間にはすでに超えられない壁があると感じる。
aptX
CDクオリティ(AACより高音質)。AACよりさらにレイテンシーが少ない。
LDAC
ソニー開発の、俗にいうハイレゾ的なものをワイヤレスで転送する、新しめの規格。

おすすめコーデック

個人の感想ですが、SBCとAACは明らかに違うので、持ってる再生デバイスがAAC対応ならAAC対応スピーカーを選ぶと幸せになれると思います。iPhoneなどのAppleデバイスはAACに対応していますので、スピーカーやイヤフォンもAAC対応のものを選ぶべし。1万円未満でもAAC対応のものはあります。

というわけでaptXはどうなんって話ですが、一応音楽屋さんの僕ですが、一般的な家庭用機器でふつーに聴く分にはAAC以上は聴き分けできません。(SBCは分かる。)ちなみに、ハイレゾは音源自体のマスタリング(音楽を作る際の最終処理過程)が違ったりするんで、聴き分けられたとしてそれが音質由来の違いであるとは言えないです。たぶん、AACとハイレゾも、同じマスタリングなら僕は聴き分けられないと思います。

というわけで、AACかaptXかより、純粋にスピーカー自体の特性や品質の方が聴こえ方の違いがでかいかと。

結論。iPhoneなどのAAC対応再生デバイスを持ってるならAAC対応おすすめ。aptX、ハイレゾは趣味。

比較的安価でAAC対応なのは、Anker、または関連ブランドのもの。入門編にもおすすめ

Bluetoothのバージョン

Bluetoothにもバージョンがあるわけですが、単純に数字が大きいほど品質がいいということになります。これを書いてる時点では5.0が最新で、iPhoneXや、イヤフォンならZolo Liberty+なんかが5.0対応です。

再生側とスピーカー側が必ずしも同じバージョンじゃなくてもいいです。同じ方がいいっちゃいいけど。

欲をいうなら4.2以降がいいと思いますが、4.2未満だとしても別にいいです。

それほど重要じゃないんで詳しくは割愛。

Bluetoothのクラス

クラスというのはBluetoothの電波の届く範囲。ほとんどのイヤフォンやスピーカーはClass2の10mです。ぶっちゃけ、クラスが表記されてることなんてほぼないと思うし気にしなくていいです。

Beatsシリーズ(BeatsX)とかだと、Class1(100m)のやつがあります。

Bluetoothのマルチペアリング、マルチポイント

マルチペアリングとは、複数台のデバイスをペアリング登録しておくことができる機能。たとえばiPhoneとペアリングされた状態でさらにiPadのペアリングをすることができるのがマルチペアリング。ただし、以下の「マルチポイント」と混同しないように注意。

で、マルチポイントとは、複数デバイスに、同時に「同じプロファイル」(後述)で接続できること。あるスピーカーにiPhoneとiPadがペアリングされてて、iPhoneで再生したらiPhoneの音声が鳴るけど、途中でiPadの音楽を再生したらiPadの音声に切り替わる、ということができるのがマルチポイント。

これは、音声を伝送するプロファイル「A2DP」プロファイルで、iPhoneとiPadに同時に接続しているためで、マルチポイント非対応の場合は、片方の接続を解除してからもう片方に接続しなおさないといけない。

というわけで、複数台のデバイスを使っている場合は、マルチポイント対応のスピーカーを強めにおすすめ。

Bluetoothのプロファイル

Bluetoothを通じて何が(操作)できるか。たとえば上記の、音声を伝送する「A2DP」、再生・停止などを制御する「AVRCP」、通話の開始やハンズフリー通話ができる「HFP」などがあります。特定の機能が必要な場合は、プロファイルをチェックしときましょう。

個人的にはイヤフォンの場合ハンズフリー(HFP)対応が超便利だと思ってます。また、カーオーディオもHFP対応してると運転しながら通話できて便利です。

防水規格

Bluetoothじゃないけど、防水性能の規格。防水は「IP」で始まる名称で等級が決まっています。

IPの後の「X」は1-6の数字の場合もあり(IP67みたいな)ますが、詳しくは下のリンク参照。

お風呂で使うならIPX5以上を基準にしましょう。

IPX4
水しぶき程度ならOK。汗や小雨。
IPX5
水がぶっかかっても大丈夫。シャワーや大雨。
IPX6
間違ってお風呂落としても大丈夫。長時間はNG。
IPX7
ちょっとの間水中に浸けても大丈夫。
IPX8
無敵。

おすすめの風呂用スピーカーはこれ。

より詳しく知りたい方は↓

スピーカーの種類

さて、ここからは主にスピーカーの話となります。これから出てくる言葉は少々面倒なので、説明やこの記事における定義を少々。

スピーカー
本記事で「スピーカー」と言ったら、スピーカー製品そのもののことだと思ってください。音が出てくる丸い部分(スピーカーユニット)のことと混同するので。
スピーカーユニット
音が出てくる丸い部分の総称としてこう呼びます。丸くないやつもある。
トランスデューサー
スピーカーユニットのうち電磁気回路を搭載しているやつのことを「トランスデューサー(変換器)」と言います。要するに音源の電気信号を空気振動に変えるパーツのことをこう呼びます。一般的にスピーカーと呼ばれるやーつ。
パッシブラジエーター
スピーカーユニットの中で電磁気回路を搭載して「いない」やーつのことをこう呼びます。これは、スピーカー本体内の空気の振動を利用して音を出すもので、自力で音を生み出してるわけではありません。主に小型スピーカーで低音を補強するために搭載されます。

モノラル・ステレオ

モノラル・ステレオと聞いてピンとこない方へ。一般的な音楽の楽曲は、立体感や広がりを出すために2つの音声チャンネルで構成されています。これをステレオ音源と言います。対して、1チャンネルの音声はモノラル音源。で、ステレオ対応スピーカーとは、2つのトランスデューサーでステレオ音源の2つのチャンネルを別々に再生するもの。

一般的なイヤフォンやヘッドフォンやすべてステレオですが、スピーカーに限ってはモノラルの場合もあります。

スピーカーもほとんどの場合ステレオ対応で、普通に音楽を聴きたいならこのステレオスピーカーを選びましょう。ステレオが一般的なので、わざわざステレオとかは書いてないけど、トランスデューサーがひとつしかなければモノラル、そうでなければまずステレオ。両耳で使うヘッドフォン・イヤフォンは100%ステレオなので考えなくてよいです。

モノラルスピーカーを選ぶシーン

最近では小型のBluetoothスピーカーも多く出回っていて、その中でも超小型のものはモノラルだったりします。普通に音楽を聴く分には、わざわざモノラルスピーカーを選ぶ理由はないんですが、ではモノラルが活きるシーンとは。僕の見解をば。

ひとつは、お風呂用途。それも、YouTubeなどの音声メインの用途の場合。ぜひ超小型のチープなモノラルスピーカーがおすすめ。お風呂では音が反射しまくるため、ステレオ感みたいなものはほぼ意味をなしません。また、同じ理由で音がぼやけるので、中低音域がふくよかだったりすると、人の声はとても聴きとりにくくなります。

というわけで、中低音域があんまり出ないなるべくチープなモノラルスピーカーがベスト。もちろん、お風呂で使うなら防水じゃないとだめです。

もうひとつ、モノラルが活きるシーンがあって、それは360°サラウンドスピーカーの場合。

360°サラウンドスピーカー

360°サラウンド的なものも最近のトレンドのひとつ。簡単にゆーとどの方向から聴いても同じように心地よく音楽が聴ける、ということなんですが、これにはいくつかの種類があります。

たとえばSoundcore Motion Qは、前後にトランスデューサー(ステレオ) + 左右にパッシブラジエーターというしくみなので、あらゆる方向から音が聴こえるけど、場所によって聴こえ方が違います。

対して、Bose SoundLink Revolveは、左右にパッシブラジエーターというのは同じだが、トランスデューサーを下向きに1つ配置しそれを拡散させるしくみのため、より全方向に均一なサウンドとなります。

最後に、Apple HomePodのような超テクノロジーを駆使した次世代サラウンドスピーカーもあります。

360°サラウンドスピーカーが本領を発揮するのは屋外。屋内メインの場合はあまりメリットを享受できないかもしれません。

おわりに

さて、Bluetoothスピーカー・イヤフォン・ヘッドフォンの仕様についてみてきました。これとこれはなんでこんな値段違うの?ってのには、こういった仕様の違いがある場合もあります。製品選びの目安のひとつとして知っておくとよいかと思います。ではまた!