iPhone Xs / XR発表記念に、iPhone Xを1年弱使ってみての感想を書きまくる

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iPhone X

2018年9月12日深夜に発表されたiPhoneは、すべての端末がいわゆるiPhone Xを踏襲したスタイルになりました。というわけで、買い替えを予定している方へ、僕がこれまで受けてきた疑問質問オブジェクション「ホームボタンのない『iPhone X』どうなのよ?」にお答えします。

iPhone Xのホームに戻る操作どうなの?

ホームに戻るなどの操作が、ホームボタンタップから「画面最下から上にスワイプ」になったわけですが、これが実に快適で、一瞬で慣れたうえにホームボタンタップの動作には戻れなくなりました。

特定の位置をタップする操作よりスワイプ操作の方が楽な場面って実は結構あって、たとえばSafariのページを戻る操作は、戻るボタンをタップするより画面左から右にスワイプの方がずっと楽だと僕は感じます。ほかのiOSアプリの戻る操作に関しても同じですが。

ボタン操作の場合、「ボタンを目視(または手触り)で探す > ピンポイントでタップする」という作業が発生するわけですが、画面端からのスワイプの場合、この2工程を省略できます。

というわけで、ホームに戻る操作もこれと同じだと思ってます。スワイプ操作のいいところは、位置がアバウトでもいいということ。醤油の「こちら側のどこからでも切れます」みたいな。まぁ現実のアレは「こちら側のどこからでも切れます(切れるとは言っていない)」なんですが、iPhoneの場合はちゃんと切れます。

また、アプリ画面を閉じる際の、あたかもアプリを画面の奥の方にすっ飛ばすようなエフェクトが実に優れていて、これが擬似的な階層というか構造を巧妙に表していて、「閉じる時はすっ飛ばす」みたいな感覚が自然に馴染んできます。

ただ、これには問題もあると思っていて、それは、ホームに戻ることと上へスワイプという操作が、直感的に結びつきにくいということ。僕の親(70代)もiPhoneユーザーですが、たぶんホームボタンなかったらホームに戻れないと思います。おそらく、1日に5回くらい「ふつーの画面に戻れなくなった!」とか電話かかってくると想定されます。「とりあえずボタンを押せばなんとかなる」と「とりあえず画面の最下から上にスワイプすればなんとかなる」では、前者の方が圧倒的に、直感的な分かりやすさを感じます。少なくとも大の大人になるまでスワイプの概念が存在しなかった世代には。

Fece IDどうなの?

Face ID

Face IDはiPhone史上最大の発明のひとつであーる。僕はそう思います。

手汗でTouch IDが反応しにくい人種の僕としてはFace IDの方が失敗率はずっと低いし、自転車に乗っててヘルメットや偏光サングラスを着けてても普通に作動するので、今のところ不便はなく、Face IDの恩恵にあやかっている感じです。

マスクを常用着用しなきゃいけない方などには辛いものがあると思います。これはなかなかの問題なので、近い将来改善されるのではないかと期待しています。

Face IDの本質は、何もしなくていいこと

face-id

巷で騒がれている「Touch ID vs Face ID」みたいなのは、ほぼ100%「スリープ状態からロック解除してホームを表示するまでの操作」の話であって、それは「Touch ID vs Face ID」の本質的な話ではないです。Face IDは、ロック解除のためだけのものでは全くないです。あらゆる本人認証を0コストで行うことができるのがFace IDの本質です。

つまり「何もしなくていい」ということ。Touch IDは文字どおりホームボタンにタッチしなければ認証されませんが、Face IDは画面見てるだけでよい(最悪見てなくてもよい)。これには近未来を僕は感じざるを得ないです。

ちなみに、決済が発生するときには電源ボタンのダブルクリックが必要です。

Face IDが僕のiPhoneの使い方を激変させた

ロック画面に表示される通知から直接アプリを開く操作がデフォルトになりました。Touch ID時代は、100%「とりあえずホームボタン押してホームを表示させる」ところから操作を始めていましたが、Face ID搭載のiPhone Xでは通知をスワイプして直接アプリを開く動作がひじょーに快適かつ効率的なのです。

こういったことこそが、Face IDの本質であると僕は考えます。Touch IDに比べて確実に1アクション減っているわけですから。これについては別記事にまとめる予定です。

ノッチどうなの?

iPhone X ノッチ

ノッチがあるとかないとかそんなことを考えていたのはせいぜい半日くらいで、もはや存在を意識することなんてないです。ノッチ君はいなくなりました。

バッテリー残量%見れないけどどうなの?

iPhone X

これ、最初は「は、まじで!?」ってなりました。iPhone Xを持つまでは思考停止して残量%を表示させてたので。でもよくよく考えたら数値なぞ不要だったことに気づかされたわけです。

アバウトに分かるのと具体的な数値で分かるので利用者の対応にどんな違いが生じるか考えて観ましたが、ぶっちゃけ何も違わないです。100%か97%は現実問題どうでもいいし、減ってきたら充電するだけのこと。つまり何ひとつ変わらないのです。

さらに、数値が減っていくことで無意識に感じていたストレスがなくなる副産物つき。

お腹減ったら飯を食うみたいなことで充分なんです。充電は。満腹指数を表示するしくみがなくても不便ではないのです。

ちなみに、常時見れなくなったってだけでコントロールセンターでふつーに見れます。

画面サイズでかすぎて操作できなくね?

基本片手操作の僕の場合。握ると操作できないので指に乗せてる感じ。乗せる位置を微調整しながら操作しているようだが、特に意識はしてなくていつの間にかそうなってた。

僕は基本片手派、つまり片方の手の親指のみで操作するパターンですが、画面が大きくて不便だと感じることはないです。手の大きさも指の長さもごく一般的な日本人のおっさんのサイズです。

筐体サイズや画面サイズに合わせて持ち方や操作のしかたが少しずつ変わってって、気づけば何も感じなくなりました。僕は基本片手親指打法だけど、無意識に持つ位置を微調整したりしながら使ってたり、場合によってはもう片方の親指で画面上の方を操作したりするようになりました。

その辺は気づいたらiPhone Xの筐体サイズ画面サイズに勝手に順応してたというだけです。結局慣れでしかなかったです。

デカくて角丸いと落とさね?

これまでiPhone 4, 5s, 6s, Xと使ってきて、手がすべって落とした回数でいうとiPhone 4がダントツで、そこからだんだん減ってると思う。iPhone Xは手から落としたことは今んとこないです。理由は知らないが、単にスマートフォンを持ち慣れたんじゃないかと思われます。

デカくてポケットに入らなくね?

入るよ!

まとめ

Apple自身が生み出した、スマートフォンの象徴のような存在となったホームボタン。それの撤廃というのは、ひとつの時代の終わりであり、また新しい時代の幕開けでもあります。

ホームボタンのないホームレスiPhoneを持つ人は、この1年で劇的に増えることとなるでしょう。本記事は結果的にiPhone Xのメリットばかりな内容になってしまいましたが、普及が進んで、iPhone Xのポテンシャルがあらためて見直される日がきっと来ると僕は思っています。ではさようなら。