「初めてのノートブック、Macがいいな」「iPhoneを使っているから、次はMacにしてみようかな」 「Windowsの動作が重くなってきたし、心機一転Macに乗り換えよう」
そう考えているあなた、ちょっと待ってください。Macは素晴らしいデバイスですが、Windows PCとは製品としてのルールが根本から異なります。
10万〜30万円という決して安くない買い物で、「そんなん知らなかった…」「使いにくくて仕事にならない」といった悲劇を避けるために、Mac歴25年の著者が厳選した!「これだけは知っとけ!」な4つのポイントをわかりやすく解説します。
1. Apple Silicon Macを買おう。Intel Macは買ってはいけない
中古ショップやフリマアプリを見ると、驚くほど安く売られているMacがあります。それらは十中八九、Intel(インテル)製チップを搭載した古いモデルです。
断言しますが、どんなに安くても今さらIntel Macを買ってはいけません。 その理由は、単なる「新旧の差」ではなく、あるときからMacの中身が別次元に生まれ変わったからです。
2020年にMacはApple Siliconとともに生まれ変わった

以前のMacにはIntelのCPUが使われていました。Windows PCでもお馴染みのIntelです。しかし、2020年11月、Appleはついに自社開発の「M1チップ」を発表し、ついにIntelとお別れしたんです。
この自社開発のチップのことをApple Siliconと言います。その初代モデルがM1チップと呼ばれるものです。
このM1、当時業界がひっくり返るほどのゲームチェンジャー的存在でもありました。何がそんなに衝撃だったのか。理由は主に3つあります。
1つは「省電力・高性能」。iPhoneで培った技術をMac用にスケールアップ。結果「めちゃくちゃ速いのに充電全然減らない\(^o^)/」という、これまでの「高性能 = 熱い、すぐバッテリー切れる」といった常識を崩しました。
2つめは「低価格なのに上位モデルより高性能」。10万円を切る価格の吊るしのM1 MacBook Airが、数十万のIntel MacBookの処理速度を軽く上回るという「下剋上」で業界が震撼しました。
3つめは「無音」。省電力なのに高性能になったことで、MacBook Airのファンレス化が実現しました。
つまりApple Siliconは事実上Intel Macの完全上位互換と言ってもいい存在です。
また、この変更によってソフトウェアの互換性にも影響があります。Intel Macでは最新のアプリが動かないケースも往々にしてありますので、注意しましょう。
つまり、2026年現在、いくら安いからと言ってもIntel Macを買うメリットは事実上ないと言っていいでしょう。安さ重視なら先に挙げたM1 MacBook Airがありますから。
2. 外部モニターの台数制限に注意
WindowsのノートPCなら、安いモデルでもHDMIやType-Cで外部モニターを2枚、3枚と増やせるのが当たり前でした。従来のIntel Macもしかり。しかし、Apple Silicon Macにはチップによる物理的な枚数制限という壁があります。
デスクトップ型Macや近年のM4やM5であれば実運用上ほぼ気にすることはありませんが、旧型の、特にMacBook Airを検討している方や、トリプル外部モニターを構築しようと考えているなら注意が必要です。
| 世代 | MacBook Air (無印チップ) | MacBook Pro (無印チップ) | MacBook Pro (Proチップ) | MacBook Pro (Maxチップ) |
| M1 | 1台 | 1台 (13インチのみ) | 2台 | 4台 |
| M2 | 1台 | 1台 (13インチのみ) | 2台 | 4台 |
| M3 | 1台※1 | 1台 ※1 | 2台 | 4台 |
| M4 | 2台 | 2台 | 3台 ※2 | 4台 |
| M5 | 2台 | 2台 | 3台 ※2 | 4台 |
※1 M3モデルは、本体の蓋を閉じれば(クラムシェルモード)最大2台まで出力可能
※2 M4 Pro / M5 Proは、Thunderbolt 5に対応し、本体画面を含め最大4画面(外部3台)可能
枚数制限を超えてディスプレイを使う方法
とはいえ、どうしても!の場合は、以下のようなDisplayLinkチップを搭載した外部アクセサリーを使うことでこの制限枚数を超えることもできます。
メモリ(RAM)や内部ストレージ、後から盛れない
Windows PCなら「動作が重くなったらメモリを買い足して挿せばいいじゃない」なんてMacにその概念は通用しません。なぜなら、先ほど説明したApple SiliconはSoC(システム・オン・チップ)と言って、CPU、GPUと一緒にメモリ(RAM)もひとつのチップの構成要因として組み込まれているからです。
ストレージ(SSD)も基板に直接ハンダ付けされています。購入後に1KBたりとも増やすことはできません。

と言うわけで、Macを長く使おうと思うならメモリは希望の1ランク上を選ぶのが吉です。ストレージも、高いですが可能なら1ランクあげましょう。ここをケチると、近い将来本体ごと買い直すという最も高い授業料を払うことになります。
ただし、ストレージ(SSD)は外付けという救済策があり、近年のThunderbolt 5搭載モデル(M4 Pro以上)であれば、内蔵ストレージと見間違えるほどの超スピードでデータを読み書きできるので、ストレージに関しては外付け運用もありかもしれません。
ちなみにAppleがなぜ交換できない仕様にしているのかというと、決して意地悪をしているわけではなく、主に「爆速・薄型・安全」という3つのメリットを追求した結果なんです。
爆速・薄型はわかるけど、安全とは?と気になるかもしれないので少しだけ解説。Macのストレージはチップとペアリングされているようなイメージで、チップの中の安全な領域で暗号化されています。もし物理的にストレージを剥がして別のMacに載せ替えても中身を読むことはおろか、起動すらできません。
単に記号の配置違いだけじゃない!操作性に大きく影響するキーボードのJIS/US配列選び
Macを注文する際、最後に立ちはだかるのがキーボードの配列選択です。これも本体一体型である以上、後から「やっぱりあっちが良かったあぁぁ」と後悔しても、ノートブック型Macの場合、物理的に交換することはできません。

USキーボード、すっきりしててカッコいいんですよね。Appleサイトで仕様を選んでいるときUS配列の選択肢を見ると「US行っとくか!?」って気になってしまい、これまで何台も使ってきました。ただ、注意点がひとつ。Macは使い勝手かJISとUSで大きく変わります。単に記号の配置が違う、という理由だけではありません。そこには、作業効率に大きに影響する2つの大きな違いが存在します。
JIS配列の「かなキー / 英数キー(ABCキー)」は神
MacのJIS(日本語)配列には、スペースキーの両隣に「かなキー」と「英数キー」が配置されています。これこそWindowsの半角/全角キーとは一線を画す神キーと言っていいでしょう。
僕がMacを使う理由のひとつにこれがある、と言っても過言ではありません。
※新しめのMacでは英数キーがABCキーという表示に変わっています
- Windows: 「半角/全角」キーで、今の状態を「反転」させるため、今どっちだっけ?と迷う
- Mac (JIS): 「日本語を打ちたい時は右(かな)を叩く」「英語にしたい時は左(英数)を叩く」という絶対的な指定ができるので迷わない
JISとUSはControlキーの配置が違う
WindowsでいうCtrlキーにあたるもの、MacではCommandキーという名前ですが、それとは別にMacには、Controlキーといキーが存在します。
このControlキーが、JISとUS配列で配置が異なります。個人的に、JIS配列のControlキーの位置取りが神だと思っています。
- JIS配列: ControlキーがWindowsでいうCaps Lock(Aの左隣)の位置にあります。 これが実に絶妙な位置で、小指を少し動かすだけでショートカットが打てるため一度慣れると戻れなくなります。
- US配列: Controlキーがキーボードの左下(Zの左下あたり)にあります。ホームポジションから少し離れる必要があります。
ちなみに、僕は初めてのMacならJISを強めにおすすめします。
MacBook Air / Proの場合は買い換えるしかありませんが、Mac MiniなどのデスクトップMacをお使いならキーボードの変更もできますので、どちらも試してお好みのキーボードを見つけるのもいいかもしれませんね。
後悔しないMacデビューのための最終チェック
WindowsからMacへの乗り換えを検討中の方も、生まれて初めてのコンピュータとしてMacを買おうか考え中の方も、最後にもう一度4つのポイントをおさらいしておきましょう。
4つのポイントをおさらい
- 中古で安いそのMac、チップはMシリーズ(Apple Silicon)ですか?
- 外部モニターを複数枚使う予定ですか?
- メモリとストレージは本当に足りますか?迷ったら1ランク上げましょう
- カッコよさのUS配列?効率重視のJIS配列?
おわりに
Macは言ってしまえばただの道具ですが、手になじむ最高の相棒にもなり得ます。 10万〜30万円の投資は、決して安いものではありませんが、あなたのクリエイティビティや仕事を加速させる最高の買い物になるはずです。
この記事を参考に、納得の一台を手に入れて、素晴らしいMacライフをスタートさせてください。
それではまた。