2020年サブスク時代。スマートフォンやタブレット端末で動画を観るのはもはや当たり前になりました。そうなってくると、きっとこんなことを考えるようになるかもしれません。
場所や時間を拘束されるDVDやBlu-rayより、いつでもどこでもスマホで観たいと思うのは当然ですよね。
しかし!残念ながら!ここで大きな障壁があるのです。それは著作権法の壁。
最初に言っておきますが、シンプルにDVDのデータを取り込んでiPhoneで観ようとすると、フツーに違法です。
「いやいや自分で買ったDVDをiPhoneで観たいっていう、ただそれだけなんだ…!」
とお思いかもしれませんね。わかります、僕も同じ気持ちです。しかし法治国家日本においてそれは認められません。ダメなものはダメなんですね。
というわけで、DVDやBlu-rayのコピーやリッピングについて、いったいどこまでなら合法でどこからが違法なのか、詳しく解説します。
まずは著作権法30条を読んでみる
著作物の私的使用による複製について書いてある著作権法30条(1項2号)。これをめちゃめちゃ噛み砕くとこうなります↓
著作物は、私的利用する分にはコピーしていいよ!
ただし、コピーガードを解除して複製しちゃダメだよ!(私的利用でもダメだよ)
一般的に、市販のDVDやBlu-rayにはほぼすべてコピーガード(複製できないようにする仕組み)がかかっているので、↑この「ただし」の部分にほぼすべてひっかかります。
それらのDVDをスマートフォンで観ようと思って、なんかしらのツールを使って(コピーガードを解除して)データを取り出す(複製する)と、フツーに違法になっちゃう。まずはその認識を強く持っておいてください。
リッピング・キャプチャも違法?
DVD形式のまま丸ごとコピーする複製方法のほかに、mp4などの動画ファイルに変換してデータを抽出する方法があり、これをリッピングと言います。
DVDをスマートフォンで観ようと思うと、mp4などにリッピングする必要がありますが、もちろんこれも複製です。画質の下がる圧縮をかけても複製です。つまり、コピーガード解除してリッピングするのはすべて違法です。大事なことなので念のため明記します。以下、コピーや複製という言葉にリッピングの意味も含めてお話します。
もうひとつ。動画を画面を写しながらその画面を録画するといった方法も考えられます。これをキャプチャと言います。これはどうなの?って話ですが「結局はコピーガード(CSS)を迂回しているので違法」説が有力ということです。
参考: 【2020版】コピーガード解除の違法性、罰則 | 通常の市販・レンタルDVDコピーガード解除方法を解説!
DVDコピーで違法にならないケースは?
では違法にならない場合は?考えられるケースを挙げてみます。
- コピーガードがかかっていないDVDをコピーする
- コピーガードを解除するだけ(複製しない)
コピーガードがかかっていないDVDをコピーするのはもちろん合法
もちろん、コピーガードがかかってないものはコピーOKです。コピーガードがかかっていないDVDの例としてはこんなものが挙げられます。
- 子どもの運動会をハンディカムで撮影してDVDにしたもの
- 結婚式で式場が作ってくれた思い出DVD
- ライブハウスで撮ってもらった自分バンドのライブDVD
つまり、自分たちでパソコンで作ったホームビデオの類はコピーガードかかっていません。ガンガンリッピングしてスマートフォンで楽しみましょう。結婚式のDVDをiPadで持っていって両親にみせてあげる、なんて素敵ですよね。
コピーガードを解除するだけなら違法ではない
法的にはコピーガードを意図的に解除して複製したら違法だよ!って話なんですが、コピーガードを解除するだけなら、2021年現在、違法ではありません。解除して複製をした場合に違法となります。
DVDリッピングツールを買うのは合法?違法?
先ほどお話ししたとおり、コピーガードを解除するだけ(コピーしない)なら違法ではありません。つまり、リッピングツール自体もそれをを所有していることには違法性はない、ということです。
DVDコピー違法コピー・リッピングの罰則は?逮捕される?
まず、違法コピーで逮捕されることはありません。なぜならこれに対する刑事罰は存在しないからです。
もし発覚しても、著作権者への損害賠償とコピーしたものの差し押さえをされて終了となります。あくまで民事で、民事不介入の原則により警察は介入できないのです。
参考: DVDコピーで注意したいこと⇒なにをすると違法になるのか? | itkhoshi.com
ホームビデオDVDやBlu-rayをリッピングしたい。オススメのリッピングツールは?
というわけで、自分で作ったホームDVDなどをスマートフォンで観るために必要なリッピングツールを最後にご紹介します。
オススメリッピングツール 1 – DVDFab DVDリッピング / Blu-rayリッピング
おすすめはDVDFabなるアプリです。サルのアイコンが目印。
DVDFabはリッピングだけでなくさまざまな機能のアプリを有していますが、その中のリッピングツールのご紹介です。
ダウンロードは以下からどうぞ。
DVDをリッピングするならこちら
Blu-rayをリッピングするならこちら
まずは無料版を試してみましょう。ウォーターマークが入ったり、30日(最大3件)といった制限があります。
実際使ってみると、その簡単さに感動しますよ。もし気に入ったら有料版を購入しましょう。DVDリッピング6,808円ととてもリーズナブルですね。
オススメリッピングツール 2 – VideoByte BD DVDリッピング
VideoByte BD-DVDリッピングは、1本のソフトでDVDとBlu-ray両方のリッピングができます。300種類以上の動画 / 音声形式のリッピングに対応しています。
余談 音楽CDのリッピングは違法ではありません
iTunesやミュージックアプリを使って音楽CDをmp3などに取り込む(リッピング)のは違法ではありません。なぜならきょうびの音楽CDにはコピーガードがかかっていないためです。
レンタルCD・購入CDいずれも合法です。これは政府が合法と発表しています。
参考: CDのリッピングは合法!勘違いしている人が多いリッピング違法化まとめ – Moxbit
ただし、CCCD(コピーコントロールCD)のリッピングは違法です。CCCDとは、2000年前半頃に導入されたディスクの規格です。また、2021年現在、近年リリースされているCDにCCCDは存在しません。
買ったDVDとかBlu-rayスマホで観たいなー。