iOS11から「明るさの自動調節」の項目は深い階層にもぐされてしまいました。その理由はひとつ。「普段はオフにしなくていいよ」というAppleのメッセージということです。
ほとんどのバッテリーハック系サイトには「明るさの自動調節をオフにするとバッテリーが持つ」と書かれていますが、嘘なので鵜呑みにしてはいけません。というかiPhoneに「○○をオフ」系ハックは全面的に非推奨です。iPhone(iOS)には、ユーザーが設定やなんかをちょいちょい操作しなくても快適に使えるよう、さまざまな先進技術が搭載されています。
明るさの自動調節はオンの方がバッテリー節約できる
Appleは、公式にこうアナウンスしています。
画面の明るさを落とすか、明るさの自動調節をオンにすると、バッテリー駆動時間を延ばすことができます。
バッテリー – パフォーマンスを最大化する – Apple(日本)
画面の発光は、バッテリー持ちにダイレクトに影響します。当然明るい方がバッテリーを消費するわけですが、でも、暗ければ画面は見にくくなってしまいます。そこで、「明るさの自動調節」の出番であります。
「明るさの自動調節」オンの3つのメリット
さて、「明るさの自動調節」を有効にした場合、どのようなメリットがあるでしょうか。
常に見やすい明るさに調節してくれる
晴れた日中の屋外と消灯後のベッドの中では、見やすい画面の明るさは全く違います。晴れた日中の屋外では最大に近い輝度が必要ですが、暗い部屋では最小で充分です。逆に、明るすぎると眩しいし目が疲れます。「明るさの自動調節」は、これらを自動的に行ってくれるため、常に快適な輝度で使うことができます。
手動で調節する必要がない
当然、手動で調節する必要はなくなります。夜、屋内から屋外に出る度、手動で調節する必要はありません。
バッテリーが節約できる
というか、オフにしている方で、外に出たり入ったりする度に調節する人はいないでしょうから、ほとんどの場合明るい部屋に最適化された状態、つまり他のシーンでは必要以上に明るい状態に設定され、必然的にバッテリーを余計に消費していると思われます。
「明るさの自動調節」は、環境に応じて、見やすさを損なわない最小限の輝度に調節してくれるため、非常に効率的にバッテリーを節約できます。
以上につき、「何も考えずとも、いつも見やすく、さらにバッテリーが持つ」のが「明るさの自動調節」であり、またiPhoneであります。
おわりに
「明るさの自動調節」だけでなく、バッテリー節約のために「○○をオフ」にしても、きょうびのiPhoneではほとんどの場合意味がありません。なぜなら、iPhoneには先進的な省エネルギーのためのテクノロジーが搭載されているため。もともと最適な設定で出荷されているわけですから、機能をオフにするのなら、その機能の意味を充分に理解し、iPhone本来の便利さや恩恵が受けられなくなるかもしれないということを頭に入れておきましょう。それではまた。