Macのストレージが足りなくて、Dropboxのデータを外付けSSDにコピーできなかった経験はありませんか?
普通にやろうとすると、一度Macにダウンロードしてから外付けSSDにコピーする必要があります。でも、それをやるには内部ストレージの空き容量が必要。その空き容量がない——という詰まり方をした方、実は少なくないと思います。
この記事では、rcloneというCLIツールを使って、Macのストレージをほぼゼロで消費しながら、DropboxのデータをそのままKINGSTONなどの外付けSSDに直接コピーする方法を解説します。
なぜ普通のやり方だとMacのストレージが必要なのか
Dropboxのデスクトップアプリは、クラウド上のファイルをローカルに同期することで動作します。つまり、ファイルをDropboxからSSDに移動しようとすると:
- Dropboxクラウド → Macの内部ストレージにダウンロード
- 内部ストレージ → 外付けSSDにコピー
という2段階が発生します。
Macのストレージが少ない状態では、ステップ1でそもそも詰まってしまいます。「空き容量が足りません」というエラーが出て先に進めない、あの状況です。
クラウド・ローカル間でファイル転送するCLIツール rclone
rcloneは、クラウドストレージとローカルストレージの間でファイルを転送するためのCLIツールです。対応しているサービスはDropboxをはじめ、Google Drive、OneDrive、Amazon S3など70以上にのぼります。
重要なのは、rcloneがDropbox APIを直接叩いてストリーミング転送を行う点です。Macの内部ストレージに一時ファイルを作らず、クラウドから直接外付けSSDに書き込むことができます。
必要なもの
- Mac(macOS、ターミナルが使える環境)
- Homebrew(インストールされていない場合はbrew.shから)
- Dropboxアカウント
- 外付けSSD(Finderにマウントされている状態)
セットアップ手順
1. rcloneをインストールする
ターミナルを開いて以下を実行します。
brew install rcloneHomebrewが自動でインストールしてくれます。
2. Dropboxをリモートとして設定する
rclone config対話形式のメニューが起動します。
新しいリモートを作成する:
e/n/d/r/c/s/q> nリモートの名前を入力(わかりやすければ何でもOK):
name> dropboxストレージタイプを選択:
リストが表示されるので、Dropboxに該当する番号を入力します。バージョンによって番号が変わるので、リストを見て確認してください。dropboxと文字で入力しても認識されます。
Storage> 15 ← 例。表示された番号を確認してくださいclient_idとclient_secretは空白でEnter:
個人利用では自分でOAuthアプリを作る必要はありません。そのままEnterを押してください。
client_id> [Enter]
client_secret> [Enter]advanced configはスキップ:
Edit advanced config? nブラウザでOAuth認証:
Use web browser to automatically authenticate rclone with remote? yブラウザが自動で開き、Dropboxのログイン画面が表示されます。ログインして「許可」を押せばOKです。
設定を保存:
Keep this "dropbox" remote? yconfigを終了:
e/n/d/r/c/s/q> qこれでrcloneとDropboxの接続設定が完了です。
実際に転送する
外付けSSDの名前を確認する
ls /Volumes/MySSDなど、マウントされているボリューム名が表示されます。
コピーコマンドを実行
Dropboxの特定フォルダだけをコピーしたい場合:
rclone copy dropbox:Movies /Volumes/KINGSTON/Movies --progressDropbox全体をコピーしたい場合:
rclone copy dropbox:/ /Volumes/KINGSTON/ --progress--progressオプションをつけると転送状況がリアルタイムで表示されます。¥
便利なオプション一覧
| オプション | 内容 |
|---|---|
--progress | 進捗をリアルタイム表示 |
--transfers 4 | 同時転送ファイル数(デフォルト4) |
--buffer-size 16M | メモリバッファサイズ(大きくすると速くなる場合も) |
--dry-run | 実際にはコピーせず、何が転送されるか確認のみ |
初めて実行するときは--dry-runで確認してから本番実行するのがおすすめです。
注意点
Dropbox APIのレート制限
大量のファイルを転送する場合、Dropbox APIのレート制限に引っかかることがあります。エラーが出た場合はしばらく待ってから再実行してみてください。rcloneは中断したところから再開してくれるので、最初からやり直す必要はありません。
SSDがマウントされていることを確認
転送前にFinderで外付けSSDが認識(マウント)されていることを確認してください。ls /Volumes/で名前が表示されていればOKです。
まとめ
rcloneを使えば、Macの内部ストレージを経由せずにDropboxのデータを外付けSSDに直接コピーできます。セットアップはターミナルに慣れていれば10分もあれば終わります。
「Macの空き容量がないからDropboxのデータを整理できない」という詰まり方をしている方に、ぜひ試してみてほしい方法です。
この記事はmacOS環境でのrclone v1.68を想定して書いています。バージョンによって一部表示が異なる場合があります。
